JPOPの作曲法

昨今のJPOPはとても似通った作りをしていることがとても多いです。僕の感覚では2005年あたりから特にで、それが現在までずっとです。これが日本の商業音楽の売り上げが落ち着く形なのかYo! 

そこで「これを守れば昨今のJPOPになる」という魔法の構造7つを書きたいと思います。読む時は是非好きな「最近のJPOP」を流しながら読んでください








①「ABC形式を使う」

ABC形式とは、「Aメロ、Bメロ、サビをメインパートとする形式」です。それにイントロ、間奏、Cメロ、アウトロをつければ、ABC形式です。これは1990年辺りから急激にJPOPが頑なに使い続けた形式で、現在でもなおこればかりです。

普通に考えて音楽なんて他にもいろんな形式があるわけですが、なぜかJPOPはこれを執拗に使います。


②「AメロではⅠコードから始める」

JPOPのコード進行はかなりかなり教科書チックです。とにかくⅠから始めます。


③「Bメロではサブドミナントコードから始める」

もはやBメロの始まりでサブドミナント使わないと「JPOPのBメロ」というものを作れないんです。だからみんなBメロの始まりでサブドミナントコードを使うんです。JPOPのBメロというのは「迷い」「悩み」とかの役割を持たせられていることが多いのでこういう「ちょっとサブドミナントで迷いを演出♪」っていう感じでしょう。

サブドミナント的なコードは主に以下です:
Ⅱm、Ⅳ、Ⅵm、Ⅶ♭
(その他にもサブドミナント的なコードはありますが、あくまでもメインは上記です)


④「Bメロではどっかでノンダイアトニックコードを入れてふわっとさせる」

それがJPOPの作法。迷いとか悩みとかのパートですから、ちょっと「外して」、外したことによる「外れた!?」感でそれを演出してるっぽいです。例えばⅦ♭とかが使われがちですが、なんでもいいと思います。


⑤「Bメロの最後にドミナントコードをやりながら、メロディをドミナントの構成音でロングトーンする」

例えばCキーなら「レ」か「ソ」か「シ」を「レ(orソ、シ)ーーーーーーーーーーーーーーーー」って伸ばすんです(コードはⅤか、またはそれに続くサブドミナント→Ⅴって感じでもどっちでも)。みんなこれやります。めちゃくちゃ伸ばすことで、例えばアニメで言う「何かを見た顔のドアップ」からの「その何かをドバーンって大画面で映す!」みたいな演出の「何かを見た顔のドアップ」的な事をやりたいんだと思います。(実際サビ入ったら急にバックの編曲の音域が広がるんですよ。それは「パノラマが広がったのをバーンと映す!」的な演出なんだと思います)



⑥オプション「サビへのジャンプ台をする」

これは亀田誠二さんがテレビで言ってたワードなんですが、これはみなさんググってください。なんかみんなの解釈がよれてます。僕は以下のように解釈しました。


<平井堅の瞳を閉じてのBメロの終わりのとこに入る「your love forever(?)」みたいに、「なくても成立するが、入れたらより盛り上がるぞ!」的な「マシンガンみたいに打ちまくって一瞬で終わる小さいメロディ」>

要は伸ばしまくった後に、短く簡潔する山なりのメロディを入れるだけです(山なりは例です。山なであることが「サビへのジャンプ台」の条件になっているわけでは無い。なんか分かりやすいから山なりと言っただけです)


⑦「サビのコード進行、とくに三行目において4536を使う。で四行目は251で締める」

JPOPのサビは「4行×2」があると思うんですよ大抵。例えば以下のコード進行の場合

4536
2511
4536 ←ここが三行目です
2511 ←ここが四行目です
(JPOPはこういう型を2回繰り返して一つのサビが構成されます)

いきものがかりの曲、コブクロの曲、西野カナの曲、感動系JPOPの曲はすごい確率でこの方式に則ってます。

正確に言えば4536でなく類似の4516でも2516でもいいし、251のところも類似の451でもいいし。あと四行目に関しては4455になることもパターンとしては多いです。






以上これらを守ればJPOPになるぞ(作曲編)というリテラシーでした。使うとよくあるつまんない曲に仕上がるのでおすすめしません。

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